Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

2011年のマーケティングトレンド

今年最後のブログでは米国ブランドキーズ(Brand Keys)社が発表した2011年のブランド・マーケティング・トレンドを読み解く11のカギをもとに来年のブランディングおよびマーケティングの成否に直接的な影響を与える考え方を述べてみます。

★ やっぱりバリューが一番重要
消費者が価値だと見なすものが価値であり、今後も、バーゲン品も含め、過剰出費ではなく合理的な消費行動をする傾向が続く。購入すべき価値基準を決めるのは消費者だ。また、ブランドを価値(value)とほぼ同一視する傾向が強まる。ブランドにこめられた意図と、消費者が考えるブランドの意味が、財やサービスの評価を決める。

★ ブランドのスピリッツ=「精神」が問われる
今後のブランドは、単なる実用的商品ではなく、何らかの主張や意義を持つものでなくてはならない。ただし、単に「最近流行の社会公益」に乗るだけでは意味がない。「周囲が追求しているから」という理由で追求する意義では、長続きもしないし、効果も出ないだろう。企業の社会的責任に関する取り組みは、信憑性と持続性があり、なおかつ消費者の心を巻き込む力を持ったものでなければならない。財政緊縮が続く世界で、「パブリック」と「パーソナル」を結びつけるブランドが、パワフルな力を発揮していくだろう。

★ 差別化は心理的な要因から
オンライン小売ザッポス(Zappos)が行なっているのは靴の販売だが、そのブランド・エクイティ(ブランド資産)は、主としてサービスにおける心理的影響力にある。つまり、商品の発送や返品受け付けの姿勢にこそ、ザッポスのブランドが存在している。

入手可能な財やサービスの数は、今後も増加の一途をたどる。ゆえに、差別化要因は引き続きブランドの成否を決める重要な要素だ。商品の革新性も重要だが、今後は、ブランドが消費者心理にもたらす意味が差別化につながっていく可能性がある。

★ ソーシャル、アプリ、モバイ
ブランドが用意した環境で商品について調べるのではなく、ソーシャルネットワークでレビューを確認したり、利用者同士で意見交換をしたりする消費者が、今後も増加する。主導権を持った消費者は、赤の他人から商品説明を受けることに抵抗を感じなくなっているからだ。ゆえにブランドは、自らが属すカテゴリに対する理解を深め、これまで以上にバーチャル環境での好意的フィードバック推進に力を入れなければならない。重要なのは単なるくちコミではなく、適切なくちコミだ。また、決済機能を持った携帯機器テクノロジーは今後も進歩する。携帯電話で購入しにくいブランドは不利になるだろう。モバイルでの宣伝やクーポン配布は爆発的に増加する。

詳細は次のウェブサイトを参照: http://www.brandkeys.com