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Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

ビッグよりスモール

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広告界で知らない人がいないであろう往年のキャンペーンに「Thinkスモール」があります。米国で大型のビッグな自動車が主流だった1959年、まだ敗戦国のイメージが残っていたドイツの小型車フォルクスワーゲンですが、見かけよりも中身、人の生き方やモノの見方の差別化を見事に表したものでした。
データの世界はどうでしょうか。現在もてはやされているビッグデータは確かに貴重なインサイトを提示しますが、ウェブは私たちの本当の姿ではなく、それをキュレーションして理想化したものです。ビックデータとAIを活用すれば「パターンを見つけて何かを解き明かすこと」は人間以上のパフォーマンスを発揮すると思います。最適化はアルゴリズムにまかせるほうが良いでしょう。しかし、その発見の中に何を持ち込むか、それを行うのは人間です。

昨年出版されてマーケティング本として高い評価を受けているマーチン・リンドストローム著の「SMALL DATA」では、著者がロシア、中国、ブラジル、サウジアラビア、オーストリアなど各地に足を運び、様々な問いの答えを探しています。中国人はなぜベッドカバーを使わないのか。冷蔵庫に貼るマグネットに対するロシア人の愛着にはどれだけ大事なことなのか。ヨーロッパに住む10代の少女は毎朝6時から6時半まで何をしているのか……。ビッグデータでいっぱいになったプールの中では、人々の生活に関するヒントがたいてい日の目を見ずに埋もれているのです。たくさんのデータが得られるようになるとさらにヒントは埋もれてしまうに違いありません。

人は常に不可能なことを夢見てそれをできるようにすることを考えてきました。ブレイクスルーを目指すならば、意味のあるスモールデータを探してそれをビックデータと結び付けるほうがよさそうです。