Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

都市=東京を想う

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何年か前、なんとも懐かしい写真集に出会いました。それは「オリンピックのころの東京」。(岩波フォト絵本) 1964年のオリンピックが小学1年生だった自分自身の記憶にはほとんどない写真ばかりです。それでも都電やオート三輪が走り、木造2階建ての家々が都心の大通りに面してたくさん建っていた頃、街の匂いやほこり、看板やお店の思い出が蘇ってきます。当時は世界の大都市と比べるには至らなかったと思います。山手線にウグイス色の車両が登場するかしないかの頃、東京はオリンピックによって大きく変貌しました。

あれから54年が経ち。2年後に2回目のオリンピックが東京で開かれます。今度はどんな風に東京は変わるのでしょうか。都市をブランドとしてとらえるならば、行きたい、住みたい、働きたい、と思えることはブランド力につながります。知事はより安心で、安全な都市「セーフ シティ」、誰もがいきいきと活躍できる都市「ダイバーシティ」、そして、世界に開かれた、環境・金融先進都市「スマート シティ」、この3つのシティの実現を目指すと宣言しています。ロンドンは前回のオリンピックを梃にして世界都市力ランキングを6年連続1位にしました。東京は現在3位、「文化・交流」、「交通アクセス」、「経済」、「研究開発」、「居住」、「環境」の6つの指標でトップはひとつもありませんが、大きな弱点もないようです。東京生まれの東京育ちで田舎を持たない自分にとって東京が世界一になることはもちろん嬉しいのですが、どうも何かが抜けているような気がします。

今、地球上で3つの大きな力(テクノロジー・グローバリゼーション・気候変動)が人々に大きな影響を与えています。不安や負の部分をいかに希望とプラスに変えられるか、これからの都市は「レジリエンス 強靭さ」、自発的治癒力を高めていく必要があると感じています。例えば、リノベーションがしやすいこと、エネルギーや交通の最適化がはかれること、住んでいる人々のネットワークがあること、そして愛される東京を想う強い心です。

それにしても2020年の夏、最高気温が40℃とならないことを祈るばかりです。