Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

進化するポップアップショップ

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ようやく梅雨明けとなりました。東京は低温の7月でしたが、アラスカのアンカレジでは32℃、ドイツでは42℃と猛暑を越えた異常気象が起きています。

さて、今回は新しいコマースの動きをご紹介したいと思います。ビービーメディアではTVCM、ウェブ、モバイル、映像、サイネイジのコンテンツにとどまらずポップアップショップ(期間限定店舗)を製作させていただいています。ポップアップショップの草分けといえば、ニューヨークの「STORY」。ご存知の方も多いかと思いますが、ロウアーマンハッタンの10番街と19番通りにある185平方メートルのコンセプトショップです。定期的にテーマを変えて雑誌の世界を実際の店舗で商品のキューレーションをストーリーと名付けて表現し、雑誌とブランドがスポンサーとなっています。入れ替えのための休業明けはいつも来店客で一杯になります。

「2011年12月にオープンした当初は受けいられなかった」とストーリーの創業者であるレイチェル・シェヒトマン氏は述べています。単に体験をするだけの場所でもなく単なるイベントでもないストアの考え方が当時はなかったからだと思います。昔のポップアップショップは「モノを売る場所を作る」ことを意味していましたが、今は「モノを売る体験」を作る場所になりました。バズフィードが展開するCampはさらに進化した試みを行っています。3か月ごとにテーマが変わる親子で楽しめる雑貨店で、Milk Barとのコラボしたカフェが中にあります。会員になるとヨガやモノづくり体験を隠し扉の奥にあるスペースで体験できるようになっています。さまざまなコラボしたブランドの特別な体験を気軽に楽しめます。

こうしたショップが好まれるようになった原因のひとつは普通の買い物であれば、オンラインで十分となったことです。むしろオンラインのほうが便利かもしれません。また、ブランド側にとっても自前でポップアップショップを作るよりもコスト面で有利なことがあげられます。ポップアップショップでブランドを現実世界に登場させて楽しませる発想は今後も増えていくと思われます。

ここで見逃してならない潮流は「消費者がバーチャル、リアルを問わず買い物に自分の時間を費やすことに対してより高い見返りを求めるようになった」ことです。