Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

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平和が続く世界での世代差

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今回は自分自身が興味を持っている米国のジェネレーションの違いについてご紹介したいと思います。まず、一番古くて戦後のスタートとなるのがベビーブーム世代、1946年から1964年に生まれた人をさします。今、毎日1万人のベビーブーム世代が引退の年齢を迎えていて、その潜在能力をどう見つけるかがテーマです。彼らにとっての潜在能力の発揮とは社会の義務を果たしつつ、若い頃にしたような冒険をし、昔の気持ちに再び浸るということです。なんと慈善団体への寄付の35%、米国の消費支出全体の40%をになっているのです。ストーンズのsatisfactionは昔も今もこの時代のテーマだと思います。

次はGenXです。GenXは1965年から1981年生まれ、タフな鍵っ子世代と言われます。GenX独特の労働倫理、自立心と個人主義、社会に出た後に不況にも直面しましたがそれを耐え抜く粘りを持っています。フォーチュン500のCEOの平均的年齢はここに入ります。ベビーブーム世代とミレニアル世代にはさまった世代と言えます。

3番目が何かと話題が出るミレニアル世代、1982年から1998年生まれですから年齢でいうと37〜21歳にあたります。アメリカ心理学協会はミレニアル世代をもっとも競争の激しい環境に置かれ、非現実的な期待を担わされ、不安を抱え、両親のコントロールが強い世代として捉えています。既存の産業を殺してきた世代で全部を達成して初めて成功を感じる世代ですが、一方で若いミレニアル世代の64%は無償のインターンシップに従事しています。恵まれていない時代を生き、経済的にも厳しいこともあって体験を重視します。新しいことを体験したい、不安を最小限にしたいという願いを持っています。若いミレニアル世代はどの世代よりもソーシャルメディアを使っているそうです。

そして最後はもっとも若いGenZについてです。GenZは1999年以降に生まれました。ソーシャルメディアを活用すると同時にテクノロジー依存症です。彼らはミレニアルの失敗を見ているので実は反ミレニアルとも言われます。GenZは幸運な世代です。何故ならば多くの機会があり、多くの人と知り合う機会に恵まれ、企業側にコントロールされずに自律的です。この世代も世界で今ひどいことが起こっていることを目撃していますが、ユニークなのはそれを全てソーシャルメディアで多様な視点からリアルタイムで見ています。そして彼らは信念や社会の為に団結する傾向があります。オムニカルチャルでオープンマインドと言えます。

簡単に米国のジェネレーションを見てきましたが、日本の世代と比較すると面白いと思います。日本では「団塊の世代」にはじまり「しらけ世代」「バブル世代」と続き、最近では「ゆとり世代」「さとり世代」次は「つくし世代」とのことです。いずれも政治、景気、社会情勢の影響を受けながらの特徴を持っています。日本と米国ではもちろん違いはありますが、一方で共通点や相関を見つけることができます。特にミレニアル世代は日本でも1980年から2000年に生まれた世代として呼ばれ、米国と似かよっています。

第2次世界大戦が終わってからもうすぐ75年を迎えようとしています。大きな戦争のない平和が続く世界でこれほど世代間の違いを感じる時代は人類史上かつてなかったのではないでしょうか。最後に一言、世代の違いについて考えてみましたが、その前に世代をステレオタイプ化することは要注意です。個人個人によって異なることをまずもって忘れてはいけませんね。