Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

リアルとデジタルを近づける

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男性44歳、女性45歳、この数字をご存知でしょうか。なんと20世紀になりたてのころの日本人の平均寿命です。2020年の同数字は男性81.41歳、女性87.45歳、120年で2倍近く伸びたことになります。60歳の還暦の重みは寿命の観点から大きく変わったのは当たり前と言えます。人間はいったい幾つまで生きることができるのでしょうか。一説によれば平均寿命は120歳ぐらいまで伸ばせるとか。長生きできるだけでいい訳ではありませんよね。今は平均寿命よりももっと大切な指標があります。それは健康寿命(元気に自立して過ごせる期間)です。日本でも20年後の2040年に健康寿命を現在よりも3歳伸ばすことを目標にしています。

COVID-19は世界中の人々の健康意識を一気に高める副作用を及ぼしました。あまり神経質になりすぎてはかえってストレスを生じかねないと思いますが、自分で健康チェックすることは容易く行なうようになりました。一つは自分自身の健康リスクをデジタルで見ること、もう一つは健康(加齢)状態を経年的に見ることです。前者で言えば健康ニーズに対するデジタルでサポートするデバイスやアプリの性能が上がったばかりか積極的にデジタル空間とリアル空間との行き来(オンライン診療など)がより平易に行えるようになりつつあります。また、経年的に見ることで近い将来を予想して前もって手を打ったり、異常かそうでないかリスクをしっかり判断することができるようになりました。すでに日本では40~70歳の53%が健康診断を受けているそうです。

肥満や高血圧への注意喚起、動物性脂質の取りすぎ、植物繊維・カルシウム・鉄・ミネラルが少ない、高齢者の低栄養、運動不足、、など改善を促す情報やサービスにあふれかえっています。しかし、健康業界に限らずリアルとデジタルにおける顧客接点を上手くつなげているブランドはまだ少ない気がします。リーバイス社は5月からネット注文を流通センターからではなく直営店から発送する仕組みに切り替えました。消費者体験のデジタル化は定着するもののリーバイスのようなブランドはスタイリストと1対1で交流し、ブランドとお客さまが直接結びつくことを重視しなければならないからだと述べています。同じくEコマースでD2Cの売上を14%伸ばしたレゴ社はパンデミック中にも中国や新興国で新店舗のオープンを続けました。これは新興国では幼少期にレゴ遊びをしたことのないまま親になった消費者が多いのでブランド構築に重要との考え方に基づいています。「レゴ・スーパーマリオ」はリアルとデジタルの遊びを融合したものです。

お客さまのことをよく知ることは今も昔もビジネスのポイントであることは変わりません。