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Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

信頼の基準

米国のPR会社エデルマン(Edelman)が調べた2006年の調査で、企業を信頼する基準としてトップに選ばれたのは「高品質の商品やサービス」でした。ところが2010年には、「品質」は3位に落ちて、かわって回答者の83%に選ばれて1位に輝いたのは「透明性と誠実な慣行」です。

たった5年間での変化、これはいったい何を意味するのでしょうか。ひとつは世界的に見て多くの業界において品質力が向上し、ブランド間に圧倒的な差異がなくなったことだと思います。それは家電における韓国や中国、台湾の製品を見れば明らかです。もうひとつ、こちらのほうが重要だと思いますが、社会が企業のコアバリュー(基本理念)に再注目しているからだといえます。オキュパイ・ウォールストリートのデモ看板を見ればわかるように、理念を見失ったゴールドマン・サックスは打撃を受けました。日本でも「我欲」が問題視されています。お題目となっていた企業やブランドの「社会における存在意義」が再び問われているのです。

そうした中で一部の企業は自らを顧みて企業の存在価値を見つめ直しています。あるいは、トップが広報部の担当者を呼び出して企業使命宣言の修正を命じています。でも、後者のアプローチでは無意味です。企業による社会的な取り組みは、上っ面の決まり文句ではなく、誠実な使命感から発せられるものでなくてはならない、いつわりの基本理念は長くは続かないからです。また、デジタル革命はマスを殺しつつ、一方で、「自分が信頼し愛する対象をますます熱心に信頼し愛そうとする」人間の本質を過熱させています。

「透明性と誠実な慣行」は新たなブランディングの必須テーマとなりました。