最近でこそあまり聞かなくなってしまったのですが、３０歳半ばのころは車を運転しているかぎり必ず聞いていたラジオ番組があります。元麻布にある架空のレストランを舞台にしてゲストのおしゃべりと粋な音楽の番組、AVANTIです。
１９９２年にＦＭ東京でスタートして以来、もう２１年も続いていたんですね。土曜日の夕方５時という放送時間も内容とマッチしていたと感じます。AVANTIはとってもおしゃれで知的、バーでの出会いや語らいがいかに素敵であるかを想像させる秀逸のラジオ番組だったと思います。自分も年齢を重ねたせいもあってか、当時のような気持ちは薄れてしまいましたが、今も好きな番組です。それが３月末で終了することになったのです。
３月３０日東京ミッドタウンにてAVANTIのパブリックリスニング、最後の放送を皆で聞くというイベントが開かれました。４０歳・５０歳代を中心にしながらも結構若いカップルなども多く、番組が始まったころはもう前は何も見えないぐらい込み合っていました。ファンの人たちの顔を見て感じたことはAVANTIという架空のお店を舞台にしたラジオ番組はリアルだったということです。
リアルとバーチャルというと現実と架空という意味に捉えがちですが、「本物かどうか」を見極めることが真のリアルの意味することだと感じます。
