日本人のモノづくりは世界で高い評価を得ています。よく研究して工夫を施す、細かいディテールにこだわる、勉強を惜しまず品質を高め続ける、などこれらはずーと日本人が持ち続けている気質として、伝統工芸品などに今も息づいていると思います。
一方、ダイバーシティや破壊的イノベーションといったことから生まれるモノづくりはモノの価値をダイナミックに変えてしまいます。アナログとデジタルで競っていたカメラ業界にカメラ付きスマホの登場したことはその顕著な例です。失敗するともったいないと感じるフィルムでなく、チップのメガ記録媒体になったこと以上に、常に持ち歩く携帯にカメラ機能がついたことによって、人々はとてつもなくたくさんの写真を撮るようになりました。テクノロジーはモノへの愛着を急に奪ってしまう場合もあります。
「足りないものを倹約して使う」だけでなく、「あまっているものをジャブジャブ使う」という発想がビジネスに必要な時代でもあります。最近では「モノを大切にする」とはどういう意味か、「とことん(毎日)使って大事に扱う」ことではないかと改めて思うようになりました。
どんなモノにせよどこかに閉まって使わないのは一番良くないことですね。