ビービーメディアがある西麻布交差点付近はかつて麻布霞町と呼ばれていました。今でも年配のタクシーの運転手さんには霞町の交差点で通じます。江戸時代にはほぼ武家地で、町家はなく、明治5年(1872)、武家地を合併してできあがったそうです。麻布と言う地名は諸説あるようですが、麻が多く植えられていて布を織ったことから呼ばれるようになりました。なんと明治時代には40以上の町名が付けられていました。
さて、霞町の名前の由来はご存知でしょうか。六本木通りの両方からちょうど窪地になっていることで薄暗くて霞が出やすかったから付けられたのでは思う人も多いのでは。実は隣にある霞山稲荷(かすみやまいなり)(現在の櫻田神社)に由来します。霞山稲荷は桜田町といっしょに霞ヶ関(現在の千代田区)から今の西麻布3丁目に寛永元年(1624)に移ったあと、明治28年霞山稲荷神社から櫻田神社へ改めたそうです。神社の名前が変わってしまい、霞町の名前の手がかりが薄くなったのですね。
由来は英語で言うとオリジン(origin)、どんなブランドにとってもむやみに失ってはならないストーリーです。