Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

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人生で失ってはならないもの

先日、ある勉強会で青梅慶友病院の大塚理事長の講話を聞く機会に恵まれました。実はずっと以前から一度聞きたいと思っていました。その理由は2つ、ひとつは老人病院の発想をひっくり返して患者・家族・病院関係者すべてが幸せになるサービス業としての病院を確立できた理由とは?もうひとつは豊かな最晩年とはいったいどういうことか?という興味からです。患者様と呼ぶことからはじまり、とにかく凄いのですが、数字から説明すると患者様数710人、待機者230名、紹介ルートは口コミが80%、男女比は1:4、入院者の平均年齢は87.7歳、90歳以上が42%、年間退院者数326名(うち死亡退院72%)、オムツ常時76%、中等度以上の認知症84%、、、の状況下で職員数775名、うち看護・介護・リハビリが462名とのこと。

最晩年という言葉ですが、死を意識したほんとうに人生の最後の時期をさします。大塚さんはこうした患者に対して病院としてどうあるべきかを模索したのです。その中で大往生の実現というのがあるのですが、①惜しまれて逝く②穏やかな最期、③関係者の満足なのだそうです。個人的にはちょっと寂しい気がしますが、現実はこれすらも実現できない多くの人がいるのだと思います。患者様という言い方も当初はスタッフからも相当違和感があったとのこと。でも毎日言い続けていたらやっぱりすべての行動において患者を少しでも元気にする、豊かな一日を過ごしてもらう、家族との絆を築いてもらう、ことに通じていったそうです。

さて、最晩年に至るまでに人生で失ってはならないものは何でしょうか ①お金ー少し失う②名誉ー多くを失う③志ーすべてを失う、(嶋口先生談)。大塚理事長のお話を聞いて改めて志の素晴らしさを感じました。