Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

クレームは宝の山

先日外食・中食事業を営む方と夕食をともにしました。隠し味の秘密、それぞれの納入食材に対するリスク分散、毎日80万トンもの食べ物を捨てている日本の現状に照らして行っている半端モノの寄付・CSR活動、、、いろいろと興味深いエピソードをお聞きすることができました。

その中で特に印象深かった点がクレームの生かし方でした。素人にはレストランがランチ時間に店前で売っている弁当とデパート・スーパー・コンビ二で売っている弁当の賞味期限についての表示の違いをそんなに気にする人はいないのではないでしょうか。料理屋さんのテイクアウトは賞味期限を書く必要はないのですが、仕出し弁当、新幹線弁当、デパート弁当、コンビ二弁当、、、すべてに賞味期限表示がありますよね。そうなんです。このブランドも30時間の賞味期限を設けています。もちろん、これまでもオーナーがチェックしていたそうですが、新社長がクレームを精査すると、パンがぱさぱさであるクレームがいっこうに減っていないことを発見しました。クレームの共通項目を探すことは業務改良にとってはまず取り組むべき方法です。新社長が担当者を問いただしたところ、30時間たったものを試食するのではなく、あくまでもできて間もないものをオーナーに出していたことがわかったのです。そしてある日、今度は30時間経過した商品をいつものようにオーナーに黙って試食してもらったそうです。すると「これはうちのではない!どうなっているのか」 オーナーは流石すぐに大問題を察したそうです。つまり、賞味期限の30時間後に消費者が食べることがあるということをつい忘れてしまっていたという盲点です。それからは30時間後の試食も必ず行い、食材がそこまで持つように改良を重ねているとのこと。

まさに苦情はアイデアの宝庫、それを生かすか殺すかは対応次第で決まります。まず、苦情を隠すことは厳禁です。次に必ず原因を確認し、対応を皆で考え、実行する。この繰り返しをしっかり行っていける体質をより身につけたいと思います。