Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

ネットTVから見えるもの

今年のアカデミー賞では辻一弘氏が日本人として見事メークアップ&ヘアスタイリング賞を獲得しました。一方、TV(ABC)の視聴者数は昨年と比べて19%ダウンしました。1月に(CBS)で放送されたグラミー賞の視聴者数も昨年に比べて24%も落ち込んで1980万人だったそうです。もっとも視聴者の多いスーパーボール(NBC)でも2009年以来もっとも少ない視聴者数でした。ひとつの要因はネットを介してストリーミング配信する生中継のテレビが以前よりもはるかに安定して見られるものになったからだと思います。

米国では若者を中心に従来のケーブルTVからネットTVに移行しつつあります。人気番組をすべて見れるチャンネル数と必要な時に必ずつながるという安心感を除くとネットTVには以下の利点があります。まず、基本ポータブルであること。次に、レコメンデーションがあること。第3にメニューやナビが使いやすいことです。3番目の使いやすさで言うとたとえば、ネットテレビのサービスは一般のTV放送よりもインターフェイスがデザイン的にモダンです。中でもYouTube TVはライブ配信と、膨大な録画番組のライブラリーがあるので、今放送されているTV番組を見て、それから関連する過去の番組を見るなど、好きなように楽しめるよう設計されています。

米国と日本ではTV放送の業界構造が違うのでネットTVの意味が人によって異なるかもしれません。また、米国ネットTVの大手5社と言われるYouTubeTV、Hulu、Vue、DirecTV Now、Sling TVよりもネットフリックス、アマゾンビデオの影響のほうが大きいような気がします、いずれにせよ現状の弱点が小さくなって、通常のTV放送よりも優れたサービスが提供されるようになればネットを介して視聴するTVへの移行がより進むでしょう。これからのTV視聴を考えるうえでは生中継とオンデマンドと録画番組をどのようにブレンドしていくかの発想が大切な気がします。

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