Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

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ダイバシティは可能性を広げる

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大阪なおみ選手、サニブラウン選手、八村塁選手など一昔前では予想できなかった日本人スポーツ選手の活躍ぶりです。身体能力の凄さを感じずにはいられませんが、これからのダイバシティの世界を予感するのは私だけでしょうか。

ダイバシティ=多様性という言葉について日本人はあまりピンときていない印象があります。もともと日本という国は単一人種で宗教観もそんなに違いがないことから人種について日頃あまり考えることがありません。従って世界で起きている宗教上の紛争や人種差別などの報道を見てもなかなかピンときません。SDG’Sの目標の中にある男女差別についてはどうかと言えば、長い間にわたる日本の社会システムの中で差別というよりも役割を区別してきた結果がまだ残っているといったイメージです。ところが男女平等の度合いを示すWEF2018年度版ジェンダー・ギャップ指数によれば、149か国中日本はなんと110位。女性の地位を経済、政治、教育、保健・医療の4分野で分析した数字です。こちらもおそらく日本のリーダー層の多くは何故こんなに低いんだろうと感じているのではないかと思います。

日本と比べてもっと女性が世界で活躍しているこうした事実に対してピンとこない理由はいったい何故でしょうか。島国であること、一度も他国に侵略されたことがないこと、言語をはじめ独自の文化を持ち、誇りを持っていること、など長年積み重なってきた日本人の感覚、そして世界を知らないという勉強が足りない部分があるのではないでしょうか。

一方で、日本人は過去から現在にいたるまで新しい文化や技術、新しい思想まで熱心に受容してきました。多様性を受け入れる素地は十分に持っていると言えるでしょう。問題なのは人に対してです。まだまだ性別や人種の違いに限らず、年齢、国籍、宗教、学歴、価値観などにバイアスをもって、結果としてモノの見方を狭くしていると感じます。こちらは外国人のみならず日本人どうしでもいえることです。しかし、すでに人口減が始まっている日本では、多様性をもう一段高めなければ広く人材を活用することができなくなります。変人をどれほど生かせるかがポイントかもしれません。また、社会のマイノリティの気持ちに応えることも考えなくてはいけません。特に日本にとってフロンティアなのは高齢社会の先頭にたって年齢のダイバシティに取り組むことだと思います。

ダイバシティを受け入れていくには自ら鍛えなければならないことがあります。まず、バイアス=偏見を捨てて聞く力を高めること。もう一度自らを見つめて他者と自分の違いをお互い認め合う感覚を身につけること。そして多様性を保ちながら、コアな価値を共有して高めあえることです。個人にも企業にもそしてブランドにも共通して言えることだと思います。