Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

21世紀の「一家に一台」

ロボットと聞いたときに皆さんはどんなロボットを想像するでしょうか?日本人であればやっぱり「鉄腕アトム」、10万馬力と7つのパワーを持った少年型ロボットです。TV放映してから間もなく60年、来年アトムは還暦を迎えます。そしてもうひとつ、未来からやってきた架空のネコ型ロボット「ドラえもん」、こちらは1969年に連載が始まって以来原作者が亡くなった今もアニメや映画で大人気を博しています。こうして昔から日本人はロボットに親しんできました。

今、ネット技術が新時代を迎えようとしています。人の能力を拡張するという意味でメタバース(仮想空間)、仮想通貨(暗号資産)、NFT(非代替性トークン)、、。こちらはおもにバーチャルな世界を拡げることで人の能力を拡張していこうとしています。一方、ロボットは元々現実の世界で人のサポートや能力向上をはかってきました。只、鉄腕アトムドラえもんと現代のロボットの間の違いは当時では想像できなかったデジタルテクノロジーがロボットに入ったことです。

実際のロボットでいうとまず思い浮かぶのはホンダの人型ロボット「アシモ」、2000年に誕生して、人間らしい動きのパフォーマンスを見せてくれました。次に同じく人型ロボットで2014年にソフトバンクから発売された「ペッパー」、感情エンジンとクラウドAIを搭載しています。(両方とも今は生産していません)そしてもう一つ犬型ロボットソニーAIBO、1999年に発売されて一度発売を終了したあとAIを搭載したaiboが2018年に再登場しています。「ソニー製ではない、ソニー生まれである」の如くサブスクサービスを伴う本格的なペットロボットです。どれも日本の製造技術やロボットに対するイメージを表したプロダクトといえるでしょう。

一方、米国ではアマゾンがパーソナルロボット「アストロ」を昨年発売しました。(日本での発売は未定)音声アシスタントの「アレクサ」を搭載し、3つの車輪をもって掃除機のように部屋の中を自由に動き回ります。スマホよりもペットに近いアマゾン初のロボットです。緊急時には家族だけでなく弁護士と警察に一度に連絡する設定や立ち入り禁止部屋なども設定できるそうです。日本のロボットは人や動物にたとえたり、二本足の歩行にこだわるのと比べでより実用的、すでに高齢者の見守りという点では多く活用されているようです。

バーチャルの拡張ばかりに目をとらわれがちですが、誰かと向き合って現実の世界で会話をしたいというニーズは今後も変わりません。特に一人暮らしの孤独やさみしさからの解放ニーズはより高まっていく気がします。ハードウェアとアンビエント・コンピューティングの進歩によって「目にみえない機能」、「トレーニング不要」が実現しつつあります。スマホはまだまだ操作が難しいですが、これからのロボットは子供でも80歳の高齢者でも簡単に使えるようになります。言わなくても大丈夫の安心感も重要です。アストロを試しに家で使った人が最初に心配したことは子供がロボットにひかれないかでした。アストロは自動ナビゲーション機能によって床に様々な玩具が散乱していても問題ないそうでこのアルゴニズムを解決するのに3年以上かかったそうです。

10年後にはこうしたパーソナルロボットが多くの家庭に普及していくことでしょう。

日本企業も再チャレンジしてほしいものです。