Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

43%は習慣

昨年カンヌ国際映画祭役所広司さんが主演男優賞をとった映画「PERFECT DAYS」の冒頭のシーンをみなさんは覚えていますか。「毎朝5時半の目覚ましで起きるとトイレに行ってから着替えて歯磨きをする、顔を洗ってひげをそる、髪を整えて、首や顔にクリームをつけてからリビングへ移動。TVをつけてカーテンを開ける。ニュースを見ながら体操を30分、終わると冷蔵庫から取り出したヨーグルトとフルーツと混ぜながら朝食。さらに水とサプリメントを飲んだ後、準備をととのえて会社に向かう」 私も映画とほぼ変わらない朝のルーティンを行っています。

43% 

先日発売されたばかりのThe ILLUSION of CHOICE「自分で選んでいるつもり リチャード・ショットン著 上原裕美子訳」という行動科学の本の中でこんな驚きの数値があります。これは2002年に行われた200人を起用した心理学者ウェンディ・ウッドによる実験から人が日々行っている行動のうち習慣的行動とみなされた割合だそうです。朝のルーティンは最もわかりやすい行動ですが、確かにどこに行こうと誰といようと決まった動作を行っていることがありますね。スマホの閲覧は最たる事例でしょう。

ブランドやマーケターにとって新しい習慣を作れればもっとモノは売れるはず、さらに習慣の形成は新市場を生み出すうえでもっとも重要です。ではいったいどうすれば既存の習慣から新しい習慣に切り替えることができるのか、ショットンは以下の6つのポイントをあげています。

①新たな期間の始まりを狙う:新年度、新学期、大きな出来事の後、、、人は一貫性を保ちたい欲求があるが新しい時期に踏み込むときには過去との結びつきが弱まる 

②モチベーションだけに頼らずきっかけ(キュー)をつくる:時間、場所、気分、、、やる気や願望と行動にはギャップがあって具体的なきっかけがあると行動しやすくなる 

③既存の行動をきっかけ(キュー)にする:既に習慣化している行動に追加したり、合図として利用すると新たな行動を習慣化しやすくなる 

④とにかく簡単な行動から始める:単純、反復、単時間、、、いちいち考えなくても済むと行動しやすくなる 

⑤不確実な報酬のほうが強いことを利用する:心理的・身体的・物理的な報酬がないと習慣は続かないがむしろ不確実にしたほうがより熱心に取り組むようになる 

⑥習慣は一夜にしてならずと心得る:習慣形成は内容や人によってバラツキがあるので持続的な介入が必要である

なるほど身に覚えがあることも多いかもしれませんね。ブランドやマーケターにとって⑤の不確実な報酬の方が強いという法則はサブスクやロイヤルティープログラムにかなり参考になるのではないでしょうか。最新の行動科学(心理学・社会学・人類学・精神医学)を応用することはマーケティングにとどまらず自身の健康や働き方の改善など良い習慣を身に着けるうえでも見逃してはならないと感じます。