７月３日の日経新聞に数社の大手出版社が新刊本をこれから電子化するという記事がありました。米国では人々は１台のキンドルに数百冊の電子書籍を入れて読んでいるそうです。（ただし、そのうち７０％が無料書籍）電子化が出版マーケットにもいよいよやってくる気配がします。その前に日本の出版マーケットについて驚くべき数字がありました。１９９６年には２兆５６００億円あったマーケットが２０１０年には１兆９０００億円にまで減少しているのです。これはどういうことなのでしょうか。おそらくインターネットによる情報のデジタル化が雑誌や書籍を読む時間を奪ったのではないかと思います。こういう状況の中で起こる本の電子化はどういう方向に進むのでしょうか？業界の関係者によれば、絶対に音楽マーケットのようにしてはならないという思いがあるようです。つまり、音楽配信によって誰もCDを買わなくなってしまい、一方で音楽配信もピークアウトとなり、結局トータルの市場を小さくしてしまったという事実です。
日本人は元来本好きですし、読書のスタイルも書店の位置づけも諸外国とは異なります。日本人のライフスタイルと本との関係を見直し、読書時間をどうすれば増やせるかがもっとも重要なテーマなような気がします。
