Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

テレビCMの魅力

JACが選んだテレビCM500選をもとに「THE CM」という本が宣伝会議から出版されました。もう読んだ方もいらっしゃるでしょうが、テレビCM60年の歴史を振り返って、改めてCMを見つめなおし、これからを考える本です。私が面白く感じたのは時代ごとに選ばれた対談者たちがその時代のテレビCMを語りながらも、ご自身のルーツとなったCM、あるべきCM観などテレビCMへの思いが迸っている点です。

テレビ以前の広告にも無かったわけではないのですが、15、30秒の映像・コピー・音による多様な表現と、短い期間に数千万人にリーチできるテレビCMの伝播力はやはり現在もなお最強のインパクトを与えられるコミュニケーションツールです。いうまでもなく送り手が考えるテレビCMの魅力はこのパワーを最大限自社のマーケティング活動に生かすことです。ところが受け手側の感じる魅力は違います。

この話になるといつも思いだす逸話があります。それは「北風と太陽」、手っ取り早く乱暴に物事を片付けてしまおうとするよりも、ゆっくり着実に行なう方が、最終的に大きな効果を得ることができる。また、冷たく厳しい態度で人を動かそうとしても、かえって人は頑なになるが、暖かく優しい言葉を掛けたり、態度を示すことによって初めて人は自分から行動してくれるという教訓です。

2つの魅力をどう両立させるか、これは昔も今も変わらないテレビCMのテーマのような気がします。