Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

ベネフィット(便益)の先

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ブランドの価値について考えるとき、1991年にD.アーカーが著した『Managing Brand Equity』、その中のブランドエクイティ(ブランド名やシンボルと結び付いたブランド資産/負債の集合であり、製品のサービスの価値を増減させるもの)の考え方が私にとって今も基本にあります。「ブランドロイヤリティ」「ブランド認知」「知覚品質」「ブランド連想」「そのほかの知的所有権のある無形資産(特許、商標、取引関係など)」を高めることが企業にとってブランドの価値をあげることにつながるというものです。

一方、顧客から見たブランド価値については昨年J.ステンゲルが書いたGROWが現代風であると思います。彼は人間にとって大切な5つの基本的価値を以下のようにカテゴライズしました。

1. 人々が幸せや驚き、無限の可能性を体験する後押しをする。
2. 人と人、あるいはコミュニティ、異なる社会との間に結びつきを生み出す。
3. 人々の学び、探究心を助け、人々が自分自身と周囲の変革するよう背中を押す。
4. 人々が自分自身や自分の属する社会に対して誇りを抱くことを助ける。
5. 人々や社会に、もっと便利に、もっと能率的に、もっと自然に、といった好ましい影響を及ぼす。

一見偏りがあるようですが、どんなブランドでも差別化された機能・情緒ベネフィットを持つことはもちろんですが、こうした「志」がないとまさに長期的な支持は得られないと思います。