東京では平年より１２日も早く桜の満開を迎えました。ちょっと早すぎかなと感じつつも、あちこちで賑やかにお花見が行われています。かつて桜は山桜のことだったそうですが、今では見事なソメイヨシノが一面ですね。
なぜ日本人はこんなに桜が好きなんだろう？「桜が日本的」であるからなのか、それとも「日本文化が桜的」なのかと感じてしまいます。人が桜に惹かれるのは、どんなことがあっても春になると毎年花を咲かせる「逞しさ」と、半月たらずで全部散ってしまう「ものの哀れさ」の両方を持っていること。これは日本人の美意識そのもののような気がします。また、桜は一つ一つの花はとても小さく繊細で決して派手ではないのですが、千万の花が集まると、壮大な美しさとなって光輝きます。ひとりの力は限られていても皆でチカラを合わせれば大きな成果を生み出せるという日本人の集団精神を体現しているのかもしれません。
長い日本の歴史に桜はずっと寄り添ってきました。万葉の歌から同期の桜まで日本人の心を表現する桜、そんなことを想いつつ今年も桜を楽しみたいと思います。
