連休を利用して古事記のゆかりの地、出雲を訪ねてきました。古事記は言うまでもなく、日本最古の歴史書で編纂されてから何と昨年で1300年。一方、神話の部分も多いとされています。若いころは興味がなかなか湧きませんでした。今回はガイドブック片手に8つの神社に参拝しながら、とっても想像力を掻き立てられる旅となりました。
「何てかっこいいんだろう」とにかくこれが出雲大社を初めて見た印象です。今年は60年に一度の御修造とあって新しい本殿を見ることはできませんでしたが、日本人の祖先の美意識の高さに心が打たれる思いがしました。これは50年前岡本太郎が見た時に感じた言葉にもあります。(日本再発見―芸術風土記 1958年)
神社の神紋についても今まで気に留めなかったのですが、これまた二重亀甲剣花角紋は実にモダンです。国造りの壮大な物語、ストーリーテリングの元祖にふさわしい建築物{国宝1、重文23}といえます。
でも一番いいなあと感じたのは本殿の左右にあった十九社、よろずの神のためにあるそうですが、これは「神無月」にはよろずの神々が出雲大社に集まるからです。日本人のいにしえからの神々に対する考え方、人と人の縁を結ぶこと、恵みへの感謝のルーツがそこにありました。