「ガンジー牛で作られた牛乳って脂肪分が濃いのに後味がすっきりしている」と知人から聞いてその時すぐさまスマホで検索、日本では200頭ぐらいしかいないことが記憶に残っていました。そして今朝のTVでガンジー牧場が紹介されると今度はパソコンのオンラインショップですぐさま購入。似たような経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。
かつての広告は単一のコンテキスト(新聞か、ラジオか、テレビか......)の中に「割り込むもの」として存在し許容されてきました。しかし、スマホで商品のリサーチを始めて、パソコンで購入するというように消費者がほぼ複数同時進行で(マルチコンテキストで)メディアを消費する時代には、どういうコンテキスト(背景)で購買に至るかを把握し、それを導く情報設計がますます必要となっています。
さらに視点を変えてGMはスマートカーにおいて車とスマホをつなぐアプリを自ら開発するのではなく、プラットフォームをサードパーティに解放し、アプリストアを立ち上げました。GMは単なる自動車の製造・販売者ではなく、運転という体験のキュレーターになり、顧客およびパートナー企業との関係というコンテキスト(背景)を再定義したのです。
ブランドは単一ではなく複数のコンテキストをマッシュアップした独自の生態系を生み出し、消費者を多面的に巻き込んでいくことでより強固な関係性を築こうとしています。