インターネットがマーケティングの世界に出現して以来、従来の手法に加えてデジタルの進歩をマーケティングに活用することでブランディングをさらに高めていけるはずだとずっと確信してきました。ところが状況は変化しつつあります。若い人は従来型のマーケティングや広告に興味を持たなくなりつつあります。
4年前、バドワイザーのマーケティングの幹部からこれから広告費のうち30%がソーシャルメディアに注がれるようになるだろうと聞いたことがあります。当時はまだ随分違和感があったと記憶していますが、もはや現実味を帯びてきました。先月発売されたHBRの中で「クラウドカルチャー」と呼ばれる現象がソーシャルメディアから生まれていると書かれていました。そして企業はこれに対抗できないと。もはや、対抗するのではなくブランドは「クラウドカルチャー」や「共鳴者」と共同しながら新しいブランディングモデルを構築する時代に入ったと指摘しています。
さらに、消費者は広告ぬきでコンテンツを消費するようにもなってきました。広告に代わる武器を持つ必要性もより高まると思います。追いかけるのではなく、人々の方が情報を求めるようにするにはという発想を持つことも大切です。登場しつつある新しいプラットフォームや、新しいテクノロジーならば、ストーリーテリングの体験とブランドマーケティングをより統合していくことも可能です。