Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

決め手はリーチ?

今年のメディア別予想によれば、テレビは横ばい、新聞・雑誌・ラジオはダウン、インターネットとOOHがUPとのこと。これは日本も米国もほぼ同様ですが、ちょっと前までは4マスはすべて時代遅れ、特にTVCM崩壊と騒がれたりしていた中、それぞれに変化が出てきた気がします。底流に流れているのは各メディアの本質的価値の評価?それとも一過性の現象?このところ感じているのはテレビしか持っていない唯一のパワー「リーチ」についてです。

業界祇の調査による米国大手企業に聞いた媒体購入に際してもっとも重視する理由は「リーチ到達率」、これはこのところ重要視されつつある「エンゲージメント」をも上回るようです。実に現実的な調査結果であると思います。何といっても多くの人にメッセージを一定期間に伝えられる手段は多くのマーケターにとってまだまだ不可欠だといえます。コミュニケーションの発信者からすれば「オーディエンス」はとても重要ですが、それぞれメディアによって、TVは視聴率、プリントは読者、ネットは広告効果と重視するポイントが違うのも頷けます。やはりそれぞれ自分の強みを再認識し、それに磨きをかけることがもっとも大切ではないでしょうか。少なくとも今までのやり方だけではジリ貧になっていくでしょう。TVにしても多チャンネル化とともに自らの「リーチ力」を分散化させることになり、パワーダウンを招く傾向はさらに進むのではないかと感じています。

一方でTV以外のメディアであっても「デジタル」を上手く自分の特徴と結びつけて新しい価値を生み出せるチャンスは十分あるのではないかとも思っています。ただし、たとえば、OOHの将来性が今注目されているのは従来の看板ではなく、デジタルテクノロジーを利用した店頭メディアであったり、新しい電子メディアの可能性だと思います。「デジタル」こそが中心に置かねばならない価値変換の決め手です。