「佐野くん、TVCMって一言でいって本質は人を描くことなんだよ」。以前いつものようにあるクライアントでクリエイティブの尊敬する人とのミーティング中にポロッと出た言葉です。「広告とは企業のマーケティング活動の、、、」と教科書にはよく書いてありますがそういえば「TVCMとは?」についてはどこにも書かれていません。クリエイターの肥やしとして映画・小説などを見るようにといわれるのも人を描くという共通のテーマがそこにあるからだと思います。ラジオから始まって数多くのTVCM企画、カンヌ金賞のTVCMのCD,そして数百人の優秀なクリエーターのマネジメントを行う広告人の言葉としても含蓄があるなあと感じた次第。こういった視点からTVCMを見るとまた違った世界観が広がる気がします。一方で上記を感じない無味乾燥なTVCM, よく見れば感じるかもしれないけれどそこまで行かずにスキップされちゃうCM、、、今、CMの置かれている環境は厳しいですね。どうもその原因は自分も含めて「時間が足りない」×「刺激が多すぎる」社会生活にあるのではと感じています。でも苦戦しているのはTVCMに限らず、新聞・雑誌もそうですし、CDや漫画本まで同様です。さらにインターネットの動画だってもっと厳しいのではと思います。「時間が足りない」×「刺激が多すぎる」なかでそれを突き破るアイデアはどこにあるのか?冒頭の言葉が再び頭を過ぎりました。