Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

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VWのお話

先週水曜日、クライアントさんのシンポジウムに出席させていただき、そこでiPS細胞の発見で世界的に有名な京都大学山中伸弥教授の講演を聞く機会に恵まれました。TVや新聞で山中教授の研究がとても画期的であるということぐらいしか知らなかった私にとっては、まさに胸が熱くなる内容でした。今回は皆さんに山中さんのお話をご紹介したいと思います。山中さんは学生時代大変なスポーツマンで医学部を卒業された後、自然と整形外科医の道に進まれたとのこと。ところが実際にはスポーツマンの骨折とは訳が違うもっとシリアスな難病にかかった人を目の当たりにしたそうです。そして、整形外科医を続けるよりも研究者となってそうした人々を救えるようになりたいと1993年にGladstone研究所に留学し、米国での研究員生活をスタートしました。帰国後、米国と日本との研究環境の差に歴然とし、諦めかけた時期もあったそうです。しかし、それでもES細胞(どんな細胞も作ることが出来る再生医療の切り札とされる細胞)の研究を続け、1999奈良先端大学院に移ってから、ES細胞の課題の克服(拒絶反応や倫理の問題等)を目指したのです。そしてついにiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り出すことに成功したのです。

山中さんのプレゼンテーションは医学知識に乏しい私にもとてもわかりやすく、かつ気さくな人柄からユーモアにもあふれ、とても魅力的でした。挫折しそうになった時、決断の時、などその時の様子を率直に述べられたことで多くの人々にとって偉業を成し遂げておられる人生を身近に感じることができたと思います。

さて、タイトルのVWについてですが、(山中さん談)「これはフォルクスワーゲンではありません。私がGladstone研究所で師事した人生の恩師、Dr.Robert Makley氏から送られた言葉です。シンヤ。VWがあれば研究者としても、人間としても大丈夫だ。VVision, WWork Hardだよ。」