Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

鳥の目と虫の目

先日、敬愛する元上司を囲む勉強会で実学とは何かについて議論しました。そもそも学問には学術的学問と実践的学問があります。それぞれ真理の探究、問題の解決を主な目的としています。実学とは後者の実践的学問であって実用ではないという考え方を教わりました。さらに問題解決を行うには、本質追求、発想、構想、設計が必要です。実学はこれらの「経験から得られた暗黙知を可能な限り理論化し、役に立つ形にまとめた知識」と言えます。日本ではいまだに実学の深い意味と大切さが軽んじて扱われている気がします。

さて、変革型ミドルを持つ中小企業の成長は早いといわれます。変革型ミドルとは「経営がわかって実務を行うミドル、経営目標の共有だけではなく、その立案にも自主的に参加しようとする組織人」、いわゆる経営者の右腕であり、将来の経営者候補となるような人物をさします。こうした人物の持つ資質は何でしょうか。人間力、実行力、リーダーシップ力などいろいろあるでしょう。しかし、経営における実学の見地からは、「俯瞰にして全体をみる視点と現場からの目線の両方を持てること」が必須といえます。簡単のようで難しい、実際にこれができる組織人は多くありません。

経営を理解した専門性の高いミドルの育成はとても重要です。そして、こうした考え方をもつメンバーのネットワークを作る、まとめていくのが経営者の仕事だと思います。