ご存知のとおりオバマ氏の圧勝によって２００８年米国大統領選挙の長いレースは終了しました。４日の投票日の夜ニューヨークではちょっとした熱狂ムードに覆われました。もともと民主党が強いブルーステートであることに加え、今回は若者、女性がオバマ氏を強く支持したようです。アドエージにCreativityという雑誌がありますが、１０月号の表紙はTEAM OF Barack Obamaを選びました。キャンペーンそのものもたとえば、ネットを使った小額募金による集金、１００万人以上といわれるボランティアなど新しいやり方を取り入れたり、投票日前の４大ネットワーク全てを使ってのインフォマーシャル、インターネット、ソーシャルメディアの活用、、、といったクロスメディア戦略を展開したのです。史上初のアフリカン・アメリカン（（黒人大統領）を選ぶことは「アメリカの新しい歴史をつくる」ことにつながり、それにあなたも参加できるというメッセージは「CHANGE」と結びつき、閉塞感と経済危機もあいまって大きなマグマとなって爆発しました。投票率も過去最高水準だったようです。オバマ氏の勝利演説の素晴らしさ、また敗北したマケイン氏のエールは感動ものです。
さて今回も業界関係会社を訪問し、またセミナーに参加しましたが、異口同音に来年への厳しい見通しが述べられていました。しかし、それを乗り越えようとするパワーのある会社や人の話も聞けました。全米のTVCMプロダクションのうち、この５年間で２５％がメインビジネスとしてバイラル、モバイル、デジタルコンテンツに参入していることもその証左のひとつです。この経済状況がデジタルへの傾斜をさらに推し進めることは確実です。
