「事件は現場で起きている!」とは人気映画の名せりふですね。ところでマーケティングにおける現場、すなわち最前線とはいったいどこでしょうか。スーパーの店頭、家庭の食卓、通販チラシを見るとき、、、と思われがちですが、実は違います。それは顧客の心の中だと思います。ですから、「現場を見ろ」といわれたならば、顧客や見込み客の心(考えていること)を探れる、もしくは観察できるところに自分の身を置けということになります。もちろん、コンビニやドラッグストアに行って、お客さんを観察することは大切です。しかし、必ずしもそこで顧客の心の中を見れるとは限りません。一番大切なことは、顧客の立場に自分の身をおいて考えられるところに出向くことです。これを発見できたら、アイデアはきっと出てきます。
アルライズ・ジャックトラウト著「Bottom Up Marketing」の中にこんな事例が載っていました。毎年8月第3日曜日に奈良で全国金魚すくい選手権大会が開かれるそうです。全国から2千人が参加し、3分で何匹すくいあげることができるかを競うこの大会の名人と呼ばれる少年は3秒に一匹の速さで金魚をすくいあげるそうです。そしてその技の極意はというと「金魚の気持ちになること」だそうです。金魚の気持ちになって上手にすくいあげてやる、、、なんとなくわかる気がしますね。