Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

三方よしは可能か

コンテンツ流通を考えるとき、2つの世界があります。ひとつは豊富さを売りにする世界、もうひとつは希少性を売りにする世界です。デジタルテクノロジーを引っさげて登場した多くのプラットフォームは豊富な情報を消費者に与える、それもタダで届けることを可能にしました。一方、エンタティメント業界はコンテンツに著作権を与えて、コンテンツの市場価値を尊重してきた業界です。豊富な情報を得られるようになることは希少性を脅かすことになるため、多くのコンテンツオーナーはデジタルを当初嫌がりましたが、時を経てそれを上手く利用すればさらなる収益に結びつけることができるようにもなりました。片方のテクノロジー業界もユーチューブでヒットしたビデオ、たとえば「ピアノを弾く猫:再生回数2400万回」が収益にはつながらないこともわかりました。

そして今、ユーチューブは猫ビデオから「高品質なコンテンツの売り手」へと転換をはかろうとしていると言われています。ユーチューブで独自にチャンネルを運営する契約を結んだ企業は、ユーチューブから助成金を受けるかわりに、そのチャンネルに掲載した動画コンテンツの長期的独占権を放棄しなければならないこと、そのビデオにつける広告収入はユーチューブが分配する仕組みだそうです。

ユーチューブを問わず、映像のコンテンツ流通において従来のTVや映画にはできないユーザー・広告主・コンテンツオーナーそれぞれにメリットのあるアプローチができるかどうかが重要な気がします。