昔からジャーナリズムには「流血沙汰はネタになる」という意識があるそうです。今も確かに人は良いニュースよりも悪いニュースのほうが記憶に残りやすいのはきっと防衛本能に根差しているからだと思います。こうした本性はインターネットの世界でさらに拡張されてしまいました。
毎月2億人のユニークアクセス数を持つハフィントン・ポストの中に「効果のあること(What's Working)」という公式プロジェクトがあります。ここでは創造的な問題解決や価値あるロールモデルの紹介だけを行っています。創業者であり、ジャーナリズムを変えたアリアナ・ハフィントン氏自身は「ポジティブなコンテンツは社会にとって良い効果を持つ」という強い信念を持っています。青二才のようなもしくは理想家すぎる考え方かもしれませんし、優等生的なコンテンツばかりだと息がつまる気もしますが、人が心底望んでいるコンテンツは人の不幸より人の幸せです。
ハフィントン・ポストの調査によれば「人は気分が明るくなる記事や、解決策が提示された記事をシェアしたがる」そうです。ビジネスやブランドにとっても鉄則です。