Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

もうひとつの見えない進化

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今年のクリスマスプレゼントはオンラインで購入された方も多かったのではないでしょうか。

予想されたこととはいえ、今年のクリスマスや年末年始はコロナの再燃防止を強く念頭において過ごさなくてはならなくなりました。再び家で過ごす時間が増えそうです。日本だけでなく、世界中で。デンマーク玩具メーカー、レゴ社のネット売上高が大きく伸びたのも頷けます。新型コロナウイルスのロックダウン中に自宅でブロック遊びを始めた消費者が多かったせいか店舗が閉じていた期間があったにもかかわらず2桁の売り上げ増を記録しました。自宅で親子が一緒にレゴを組み立てる時間がパンデミック中は2倍以上だったことも独自の調査で明らかになりました。同社ECサイトのアクセス数は上半期に倍に増え、1億件を上回りました。

家具や家庭用品を扱うオンラインストア、ウェイフェア(Wayfair Inc.)では、37,173種類ものコーヒーカップを売っているそうです。この中から客が欲しいものを見つけられるよういかに手伝うかがユーザーの満足につながります。ウェイフェア社にとっての成功率であるユーザーが商品をカートに入れる回数、購入に至る頻度で測定すると、なんと過去5年間で50%も上昇したそうです。その秘密はアクセスしたユーザーにコーヒーカップのカタログ全体を閲覧するよう求めるのではなく、アルゴリズム人工知能がリアルな店舗の店員の代わりに「表示する内容を決める仕事」をするようになったからです。

オンライン小売業者の大半が活用している最新のツールはコンピュータービジョンと自然言語処理です。コンピュータービジョンは、視覚的なヒントを使ってサイトのバーチャルカタログに並べる商品を紐づけることができます。一方、自然言語処理は、買い物客が商品を検索して入力する言葉を集約し、学習していきます。高度なアルゴリズムにデータを組み入れて検索と推薦(レコメンデーション)の精度を高めています。ほんの2、3年前には想像もできなかった正確さで、予測モデルが成り立つようになったのです。

コロナ禍が収束した後もオンラインショッピングの優劣はより経営に大きなインパクトを及ぼすようになると予想しています。そこには見えざる著しい進化があるからです。まさにオンライン・レコメンデーションの進化です。