Brighten Brand Note - BBmedia inc. 社長 佐野真一のブログ

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さようなら平成

今年も残すところ数日となりました。忘年会のピークを越えてクリスマスが終わると一気に師走のムードに突入します。2018年は平成30年という年月と憲政史上初となる退位という日本の歴史にかつてない出来事であり、平成最後の年末年始は何か特別な雰囲気に包まれている気がします。

30年はちょうど一世代にたとえることができます。今の天皇陛下は55歳で即位され85歳で退位なされますが、私の両親の世代にとっての思いは同世代ということでさらに感慨深いに違いありません。私事ですが、30年前30歳というバリバリの時期にあったせいもあって平成の30年間はエキサイティングだったと今振り返ると思います。まだ、携帯電話はおろかパソコンもなく、会社では不細工なワープロしかありませんでした。世の中はバブル景気に酔いしれていて、不動産やゴルフ場の会員権が高騰して、高いローンを組んでまでも家やマンションを買わないと一生家を持てないというムードでした。深夜残業は当たり前で夜中までタクシーを拾えない毎日だったと記憶しています。5年後、10年後は何となく予想したり、まだイメージを描けるでしょうが、30年となるとほとんどの人が予想外、あるいは思いもしなかった出来事を経験しているはずです。実際、バブルは崩壊し、阪神淡路の大震災、地下鉄サリン事件東日本大震災、海外では9:11の同時多発テロなど、一方、日本のノーベル賞受賞者数、コンビニ100円おにきりの美味しさ、スマホで何でもできること、などどれも私にとっては想像できない出来事でした。

さて、最後に先日の天皇陛下の会見で「平成が戦争のなかったことで安堵しています」と述べられたことにはドキッとしました。ご存知の方も多いインディアンの有名なセブンスジェネレーション(7代先のことまで考えて今の生活を行うべき)の掟というのがあります。血だけに頼らず子孫に伝えるにはこうした哲学が必要です。しかし残念ながらこうした掟があっても外的な環境変化(戦争)によってインディアンは駆逐されてしまいました。私も含めてまもなく戦争を知らない平和が当たり前としか思っていない世代だけになっていきます。おそらく30年後にはゼロになるでしょう。いつの間にか手遅れになったり、そのとき誰かが何とかしてくれるだろうというのはとても危険な考えです。

平成の30年間を振り返ってこれからの30年間を考えることは(年号を持っている)日本人にとって他の国々の人にない視点を持てるメリットとも言えます。

 

 

 

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