ブランドの構築においてベストな方法は焦点を狭く絞ることであるというのが昔からの鉄則と言われています。それなのにブランドの成長とあいまって「製品ラインの拡張 Brand Extension」が多くのブランドで行われます。なぜでしょうか。その理由はブランド拡張が短期的に利益を得やすいからです。
一方、著名なブランドコンサルタントであるアル・ライズ氏によれば、長期的に見ると既存ブランドを拡大するよりも、新ブランドを導入したほうが利益は高い、未来はブランドの数で決まると述べています。やはり、既存ブランドの維持・成長だけでは限界があるのです。
また、ブランド拡張は必ずブランドを弱体化させます。したがってブランドが強いときはブランド拡張しやすいですが、ブランドが弱いときはさらに失敗する可能性は高くなります。たとえば、グーグルはブランドが強い中でグーグルマップ、グーグルプラス、グーグルグラス、、、と拡張していますが、マイクロソフトやヤフーでは多すぎる拡張はかえって負担が大きくなります。
ブランド拡張はマーケターの2大目標であるブランドヘルスと売上げ利益の維持向上にとってプラスマイナスの効果があることとともにタイミングがとても重要であると言えそうです。